グロースフェーズのサービスにおけるインハウスデザイナーのすすめ

グロースフェーズのサービスにおけるインハウスデザイナーのすすめ

はじめに

こんにちは。DMM.com デジタルコンテンツ開発本部 LC事業部 プロダクトグループのデザイナー海老原、山津、米村です。

私達デザイナーはLC事業部で取り扱っているライブコミュニケーションサービスのUIデザインやバナーを作成しています。 また、プロダクトグループでは本サービスの保守・運用に加え、機能改善の検討と実施をしており、デザイナーも検討フェーズから参画できるような環境で働いています。

まずは簡単にサービスの紹介をさせていただきます。

24年の歴史ある「ライブコミュニケーションサービス」

ライブコミュニケーションサービスでは、 配信者と視聴者をつなぐプラットフォームを構築し、配信者には安心して簡単にライブ配信を行える環境を、 視聴者には気軽に好みの配信者を見つけてチャットを楽しめる場を提供しています。 誰もが楽しみやすい空間を作ることを目指しています。

また、ライブコミュニケーションサービスは今年で24年目を迎えており、歴史の長いサービスとなっています。 こういった長期間にわたり成長してきたサービスで施策する場合、ユーザーの「慣れ」を考慮して改善する必要があります。

この記事では、このような成長段階(グロースフェーズ)のサービスにおけるデザイナーの役割やインハウスデザイナーの良いところを紹介します。

※業務委託で携わっている事業ですが、専属的にデザイン業務を行っているため本記事ではインハウスデザイナーと定義しております。

インハウスデザイナーの良いところ

他ステークホルダーとの連携がスムーズ

インハウスデザイナーの利点として、各部署とのコミュニケーションが取りやすく、 営業、運営、開発など各ステークホルダーの方々からその役割に基づいた意見をもらいながら案件を進めることができます。 そのため、過去の経緯やユーザーの要望、運用面、実現性なども考慮したデザインを行うことができます。

サービスとの距離感が近い

インハウスデザイナーは、事業の方針や考え方を気軽に知ることができ、事業への理解を深めやすい環境にあります。 デザイナー自身も何をやるのか施策の提案や要件定義から参加できます。

視聴者だけではなく配信者の要望も重視し、 一方のメリットがもう一方のデメリットにならないよう考慮するなど、 サービス特性にあったデザインを検討できます。

データに基づいたデザインができる

サービスに関するデータを気軽に確認できるため、数字に基づいた説得力のあるデザインの作成ができます。 例えば、機能ごとの利用率から配置順を検討するなど、具体的なデザインの構成に役立てることができます。

デザイン改修では、PV数やコンバージョンページへの遷移数など、改修によって影響の出そうな効果測定項目の検討を開発段階で行います。 リリース後期間を置いて前後の効果測定をすることで以降の改善にも繋げられるように進めています。

具体例として、お気に入りの数が多いユーザーほど平均チャット時間が長いというデータから、 お気に入りリストページの使いやすさを向上させる施策を実施しました。 また、お気に入り登録数の中央値が多いというデータから絞り込み機能やページャーを追加するなど 案件の始まりから実際の改修内容まで、数字を基にし根拠のあるものになるよう進行できました。

さらに、どのような項目を効果測定で見ていくか検討したり、 新たに追加した機能の利用状況が計測できるように実装するなど、 今後の改善につながる仕組みづくりも考慮しています。

効果測定項目の検討

効果測定結果の考察

デザイナーが共通認識を作れる

案件ごとに検討した仕様や変更点を、デザインイメージを添えてドキュメント化するよう心がけています。 そうすることで、案件が具体的に可視化され、他のステークホルダーの方とも共通認識を持って案件を進めることができると考えています。 そのドキュメントをベースに検証項目を作成するなど、後続の作業の効率化にも役立つこともあります。

また、経緯を残すことで、今後の新規の案件でも過去の経緯を考慮しながら進めることができます。

デザイン以外の業務にも触れられる

本事業部ではデザイナーはデザイン業務だけでなく、データ分析や開発など幅広く触れることができます。

サービスに関する膨大な分析データから、デザイナー自身がクエリーを作成してデータ分析を行える環境が整っており、それらのデータを自由に効果測定や改修アイデアに活かすことができます。 データ取得の流れやクエリー作成に関する知識を身につけることができ、数字に基づいた提案やデザイン作成が可能になります。 開発業務では、マークアップだけに限らずもう少し深いところまで実装に携わることができ、デザインの提案から実装まで一貫した作業できます。

コミュニケーションの取り易さ

弊社ではコロナ禍以降リモートワークがメインとなり、さまざまなコミュニケーションツールを利用しています。

ライブコミュニケーションサービスの開発チームでは、普段の会話や簡単な相談事などでDiscordを取り入れています。 必要な場合にだけ通話するスタイルで作業に集中しやすい点や画面を共有しながらの会話ができるなど、 リモートワーク以前の環境よりも快適になった面もあります。

まとめ

以上が、本事業部のインハウスデザイナーの取り組みと、それによる利点の紹介でした。 各部門とのスムーズな連携やデータ分析に基づいたデザインの設計など、 インハウスで働くデザイナーならではの強みを最大限に発揮し、サービスの質を向上させています。

LC事業部では一緒に働く仲間を募集しています! ご興味ある方はこちらへ! dmm-corp.com